2011-10-25

其の一六『総本家更科堀井』

2009年5月14日。大安。

昨日はいい日だった。天気も気分も。 午前中、用事を済まし昼過ぎに 珍しく麻布十番へ出かけた。
とくに用はなかったが、たまには普段行かない所を見て回るのも悪くない。
まあ目当ては蕎麦屋だが。

麻布十番商店街の蕎麦屋というと「永坂更科布屋太兵衛」か「総本家更科堀井」の二店のでかい看板が目につく。元々は一つだったらしいが、分かれてしまい どちらも更科を看板に今に至るそうな。

今回 私が訪れたのは


『総本家 更科堀井』

大型店だが中の雰囲気は蕎麦屋らしい感じがある。



入ったら 入口すぐそばのカウンター席に座らされ、あまりいい気分はしなかったが まあ初めから気をもんでも仕方ないので取りあえず酒を頼んだ。冷酒。

少し喉を潤してから、天ぬきを頼んだ。あとは酒をもう一合と蕎麦二枚。

さすが麻布十番の中にあり、客層もそこそこ上品な方が多かった。(もしくはそう錯覚しただけ?)

花番もてきぱきと動いていて対応はスムーズか。ただ止まっている時間が多く、他の老舗の花番さんには仕事量で劣る部分もちらほらと。やや辛口だが。


◇御酒◇
蒼空、純米美山錦、無濾過生、京都府。まあまあ飲みやすい。

◇天ぬき◇
メニューにはないが、蕎麦屋でこれができなかったらもぐりだろう。掻き揚げをぬきにしてもらった。美味しかったが、汁の量が多く飲み干せなかった。

016-1.jpg


◇さらしなそば◇
真っ白で艶やか。美しい蕎麦だ。香りも上品だ。しかし若干麺がやわらかい気がした。のど越しはよい。

016-2.jpg


◇もりそば◇
さらしなより香りが強く麺もしこしこ。さらしなと同じくニ八。つけ汁は甘口・辛口の二種類がでてくる。どちらも味はよいが私はやはり辛口が好みだ。量はさらしな・もり共に申し分なくしっかり胃を満たすことができる。

016-3.jpg



帰りに「ゆず七味」をお土産に一つ買った。


お店の都合もあろうが、私は蕎麦屋のカウンター席があまり好きではない。なんとなく落ち着かないし(カウンターに向かい合うし)、疎外感も多少感 じる。やはり一人であろうとテーブル席がよい。神田まつやのように相席当然な店もあるが、あれはあれで悪いシステムとは思わない。

今の時代はアイソレーション思考が強く他人との不必要なコミュニケーションを交わしにくくしている。別に誰とでも他人と仲良く話がしたいわけではないが、ちょっと目があったら軽い挨拶から始まり多少の言葉を交わすことくらいなものがあってもよい気がする。

蕎麦とは関係ないが、アメリカにいたときにはそういった他人との気軽なコミュニケーションがあらゆる場面にあった。それを不快に思うこともなかったし、ごく自然な形であったと思う。

蕎麦に関わらず飲食店は客が雰囲気を作り出すものだと私は考えている。いかに気分よくお客が過ごせるかを店は工夫し努力する必要があると思う。

先にも述べたが、カウンター席には隔離感がある。もっと店内全体の雰囲気を見渡せて、隣席の客に気軽に話しかけられる環境が私は好きだ。まさに蕎麦屋にはそういうものを期待してしまうのだが、こんなことを思うのは私くらいなものだろうか。


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